Nikkei225オプション日記

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黒田総裁の口にチャックを閉めよ

昨日、日中の取引が終了した後、為替が反転、円高に進みました。NYダウも77ドル安で引け、本日の日本市場は安く始まりそうです。円高の理由は、昨日イギリスのBBCラジオ放送で黒田総裁が、ヘリコプターマネーを明確に否定したというニュースが原因です。http://jp.mobile.reuters.com/article/idJPKCN1011E9
ヘリコプターマネー期待で上昇してきた日本の為替や株式市場に冷水を浴びせる結果となりました。
国内要人が、海外に行った際に思わぬコメントをメディアに拾われて、政治や経済へ悪影響を与える例は枚挙に暇がありません。意図的なものなのか、気の緩みからなのかはわかりませんが、現在のインターネット社会では、英語であろうが中国語であろうが、要人の発言は瞬間的に伝えられ、拡散していきます。
発言の内容は、日銀の公債引き受けを禁じた財政法第5条を念頭にヘリコプターマネー政策を否定、その理由は、マイナス金利を含め、現状の日銀の政策で緩和的政策は可能だということ。そしてやる気になればいつだって、制限なく緩和できるよということです。現状分析としてはその通りなのですが、市場が求めているのは政策の実行可能性ではなく、「政策の実行」なのです。そして、ヤルヤル詐欺と化してしまっているインフレ率2%の達成、つまり結果なのです。
さて、結果を出さず、できない理由の現状分析と物理的には可能と繰り返す言説は会社で喩えると営業未達を役員に説明するための手法だけに長けたダメな営業課長に他なりません。インフレ率2%を達成するまで、政府は黒田総裁の口にチャックをする必要がります。