Nikkei225オプション日記

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7月29日の日銀金融政策決定会合の評価について

お盆前の最後のイベントであった日銀金融政策決定会合が終わりました。株式市場、為替市場は公表前後とも、投資家の思惑、評価をめぐって乱高下しました。日中取引の終値は前日近辺。為替は大幅に円高に振れました。マーケットの評価は来週の株式市場をみてということになりそうです。

日銀金融政策決定会合については「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)とその日に発表されるプレスリリースによって公表されます。要は、2つ見なさいということですが時間のない方のために、リンクと合わせて要旨をまとめておきます。

展望レポート:http://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor1607a.pdf

プレスリリース:

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/rel160729h.pdf ②http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/rel160729g.pdf ③http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/rel160729f.pdf

要旨

  • わが国経済は、基調として緩やかに拡大
  • 2017年度中に消費者物価指数は、2%上昇(原油価格が緩やかに上昇を前提)
  • 経済成長率(GDP)は、0.2%以上成長する。
  • マイナス金利付き量的・質的金融緩和の継続。
  • 国際情勢およびそれに伴う国際経済情勢は不透明感が強い。
  • 追加金融緩和(ETF3.3兆円 → 6兆円)を行う。
  • マネタリーベースは変更しない。80兆円維持。
  • 企業や金融機関の外貨調達(ドル)の支援強化。
  • マイナス金利は-0.1%据え置き。

マネタリーベースを変更せずに、ETF買い入れを増やすということは株の購入は増やすけれど、債券の持ち分は減らすので金融緩和とはいえないのではないかいう評価があり、また、事前の飛ばし記事(日銀の国債直接引受け、50年債、ヘリコプターマネー等)と比べると大したことがないといって失望する向きもあります。まあ、マネタリーベースが拡大するのではという思惑があって売られていた円は、買い戻しで円高に進み、日経平均ETFの購入拡大によるプラス面と円高のマイナス面で効果とんとんということで終えたのではないでしょうか。

昨日の夜間取引には少し違和感があります。現物より200円近く下げました。為替が円高にさらに進んだとはいえ、少し売られすぎです。

根拠となるのは昨日の日銀金融政策決定会合の「私の」評価ですが、ETFの購入2倍というのは結構強烈に思えます。日銀は、現在約300億円程度のETFを毎日、飽きることもなく購入し続けています。これが、600億円になります。300億円程度でさえ、日銀の影におびえるあまり、売りが難しくなった株式市場で2倍のインパクトは大きいです。もうひたすら買いでいいような気もしてきました。為替が円安に進んだときは、一気に暴騰しそうです。また、アメリカFRBの利上げもそろそろという感じを持っています。徐々にPUTからCALLへトレードのチェンジが必要になってきたかもしれません。

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