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Nikkei225オプション日記

日経225オプションをこよなく愛するためのサイト

受信料が問題ではない。国民の選択権の問題。公共放送という戦後レジーム。

NHK総務省が玉虫色の決着を図ろうとしています。総務省は、さいたま地裁でのNHKワンセグ受信料聴取の敗訴以降、日に日に高まる国民のNHK批判をしずめようとやっきになっています。問題をこじらせると、政権批判、支持率低下につながりそうなデリケートな問題であるという認識を首相官邸側は持っているようです。最初はNHKよりの法解釈を披露し強気に出た高市早苗総務大臣もその後は、だんだんと国民側にすり寄り、受信料の値下げという国民寄りの解決策に言及、NHKに対し妥協を迫るようになりました。

NHK受信料は「ワンセグ携帯も対象」 高市早苗・総務相、地裁判決に反論

高市総務相、NHK経営抜本改革に意欲 受信料引き下げ求める (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

NHKの籾井会長も、総務省日本放送協会放送受信規約を認可しているというアキレス腱があり、強気の姿勢を崩さずにいましたが、情勢が芳しないとみているのでしょう。外側には強気に出る判明、内側では事態の収拾を図る動きを見せています。

mainichi.jp

まあ、40円の値下げで納得する国民はいないと思いますが、交通事故示談よろしくはじめは強気に出ていくというのが、交渉の鉄則であることをNHKはよく理解しているのかもしれません。現実的に考えると受信料の値下げは40円が限度だが、そこは苦渋を飲んでNHKは300円程度の値下げをした・・・・みたいなアピールをして決着を図ろうとしているのでしょうか。そして、悲願のネット課金を模索していこうという感じなのでしょうか。

NHK経営委員長「ネット配信、何らかの受信料必要」 :日本経済新聞

総務省NHKとの関係を見ていると、高市大臣はじめ総務省全体がNHKに対し、何か腰が引けているような印象を受けます。総務省よりもNHKのほうが強いような、かつての通産省東京電力の関係のようなおかしな力関係を見て取るのは私だけでしょうか。割賦販売について、あれだけ携帯キャリアを虐めている同じ省とは思えません。受信料値下げなどというもの姑息な決着ではなく、堂々とNHKの民営化に舵を切ってほしいのです。

放送を受信している立場の側から率直に言うと、21世紀入って10数年も経った今や、NHKを見るか見ないかというのは単なる選択の問題です。それでも必要ならば、防災、災害等の分野だけ切り離し、受信料ではなく税金で運営してほしいのです。それをどうしても受信料という形でお金を取りたいものだから、NHKは無理に無理を重ねて、曲学阿世とか、あー言えば上祐というような論理をここ数十年振り回し、放送法にそれをねじ込んでいるのです。時代遅れの組織形態にもかかわらず、いつの間にか予算7000億円の巨艦組織となり、力で道理を曲げているのです。

第二次安倍政権は、第一次安倍政権での失敗を生かし、戦後レジームからの脱却を直截的ではない老練な政治手法、政治計算で進めています。NHKの改革も、民営化というような表玄関から入っていくようなやり方ではなく、経営委員に思想背景の似た人間を送り込んで間接的に組織を内部から瓦解させ、組織を弱めてコントロールするような手法に変更しています。しかしながら、NHKの政治思想の転換は図られても、組織の肥大化志向や国民から自動的にお金を吸い上げて職員が貴族のような生活を送る体質は変わっていません。

NHKという略称は、GHQの部局であるCIE(民間情報教育局)が命名しています。また公共放送という国営でもない、民営でもない組織形態はGHQの意向を色濃く反映しており、自治体警察や教育委員会制度等と同様の文脈から読み解くことが適当であるものだと思います。NHKの公共放送というあり方こそが、まさに戦後レジームであり、戦後レジームからの脱却を安倍首相は政治目標に掲げているのです。

GHQの力を背景にして当時の逓信省から独立し、戦後体制の中で静かに拡大し続けてきたNHKは、その伝統からも日本の行政や政治権力に対して強い組織です。この改革ができるとしたら、政権基盤の盤石な現在の安倍政権くらいしかありません。

はたして、高市早苗総務大臣はどこまで改革を進めらられるでしょうか。まあ、総務省の力を背景にしてできるのは受信料の値引きくらいまでが限界でしょう。国営化、民営化まで進めるには非常に大きな政治エネルギーが必要です。そのリソースをNHKに振り向けることができるかどうかは、進退をかけるくらいの覚悟をもって改革に取り組む姿を安倍首相や国民に見せていかなければなりません。バランスとっての安全運転では、人は動かないのです。

NHKの民営化や国営化ができれば、高市さんは小池百合子都知事や稲田朋美防衛大臣を抑えて、女性初の首相となれるチャンスが広がります。ここがキャリアハイとなるのか、はたまたその先があるのか、高市さんの大きな分岐点だと思います。

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