Nikkei225オプション日記

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為替1ドル100円台に突入 株式市場に冷水

為替市場が、再び円高に向かいました。1年くらいの大きなスパンとしての円高傾向は理解できるのですが、最近の乱高下はすごいですね。私は短期の見通しを誤り、戦略の見直しをしています。少し前まで、1ドル105円位あった為替は、100円台に突入、100円割れは時間の問題です。

先日の日銀金融政策決定会合では、円高対策に効果のある金融緩和策は発表されませんでした。ETFの買い入れ枠倍増は、あくまでも株価対策で、為替への対策ではありません。ヘリコプターマネーや50年債、永久国債をめぐる債券の議論こそが為替対策なのです。
為替対策は、表向きに為替対策だと言えない国際社会の不文律があります。リーマンショック以降は経済対策に名を借りての国家間の通貨安競争が展開されました。日本は日銀総裁が黒田さんに交代して、言わば一周遅れて通貨安競争に参戦しました。やはり経済政策の名を借りて行っています。
長期的な円高傾向の通奏低音として、EU、特にドイツのユーロ安誘導があります。ギリシア危機、イギリスのユーロ離脱というイベント発生の度に起こったことは、ユーロ安とそれに伴う主要通貨の相対的価値の上昇です。円は割りを食って、対ユーロだけでなく、なぜかドルに対しても価値が上昇していったのですが…。
さて、今回の円高は、意図的なのか、燻ったまま何かの度に蒸し起こされるドイツ銀行問題です。ドイツ銀行は、デリバティブの銀行といってもいいほどリスクテイクな銀行です。映画「マネーショート」でも名前が取り上げられている通り、リーマンショックの際にも大きなダメージを負いました。ギリシアは勿論、ヨーロッパ全域、中国にリスクの高い投資をしています。これらのリスクが何かの度に蒸し返され、ユーロ安、円高に利用されているように私には映ります。
何とか為替相場に耐えれば日経平均は上昇するのですが、その時期を予測するのが非常に難しいです。為替対策を早めに取らないと、為替のためにETF投資が無駄になってしまいます。そこまで安倍、黒田体制はバカでないと買い方に回ったのですが。