Nikkei225オプション日記

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ジャクソンホール・シンポジウム、為替反転、円安から株高へ向かうのか。

昨日の夜間市場は、ジャクソンホールのシンポジウムでのイエレン議長の発言の内容にによって、乱高下しました。8月はこれといった経済イベントがなく、マーケットの注目が今回のイベントに集中しました。昨日の日中取引も、値があっという間に飛んでいく荒い展開となりました。

昨日のイエレン議長の声明(利上げの部分)をかいつまんで示します。

 「米経済は金融当局の目標に近づいており、利上げの論拠は強まりつつある。」

その根拠として挙げているのは2点です。

  • 米経済は金融政策当局の目標に近づきつつある
  • GDPの成長は労働市場を押し上げるのに十分

FRBの利上げの時期は近そうです。

本日は、シンポジウムに参加している日銀の黒田総裁が、どのような発言をするのかに注目が集まります。

さて、一般の人に耳慣れないジャクソンホール・シンポジウム(ジャクソンホール会議)ですが、約40年にもわたる伝統あるシンポジウムです。カンザスシティ連邦準備銀行が主催し、毎年の8月に世界各国から中央銀行総裁・政治家・学者・エコノミストが参加します、金融政策について学会のような学術会議をする場となっています。政策の学術会議ですので、各国の中央銀行総裁がどのような金融理論に立っているのか、今後の経済をどのように見通しているのかという立場が自然と晒されることになります。そこで、ジャャクソンホール・シンポジウムが経済イベントとして、現実の為替市場や株式市場に影響を及ぼすようになっています。

勿論、中央銀行総裁がすべての立場や考えを明らかにするわけでありません。発言を利用されるよりはむしろ、このような会議の発言をアナウンス効果をもたらすツールとして利用している中央銀行総裁もいるかもしれません。

さておき、来月の経済イベントをおさらいしましょう。

9月の頭、9月2日日本時間22:30に米国雇用統計が発表されます。雇用統計の結果がよければ、次のFOMCFRBの利上げもありそうです。

FOMCは9月20日~9月21日に開かれます。また、9月21日(水)には日銀の金融政策決定会合が終了。場中の後半から夕方にかけて黒田総裁が会見を開きます。追加の金融緩和を行うかどうかに注目が集まります。

9月19日(月)からの週は、イベントてんこ盛りの週です。いずれにしても大幅な株式のボラティリティが期待できますので、これまでに資産を失わずにこのイベントに向けた予測をし、効率的なオプションでしっかりと資産を増やしたいところです。

月初は、円安が進み株高、中旬はFOMCと日銀政策決定会合待ちというBOX相場、日銀政策決定会合の後はまたボラティリティ大きい展開といったん予想しています。十分な追加金融緩和を黒田総裁が決定した場合、日経平均18,000円も大いに期待できます。