Nikkei225オプション日記

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浅川雅嗣財務官、日銀、金融庁と緊急会合。財務省、財務官に予測の先見性はないのか。

昨晩から、現在にかけて進んだ円高は、100円割れ寸前で、為替当局の財務省及び浅川雅嗣はいわば徳俵に足がかかった状態まで追い込まれることになりました。

昨日の日銀金融決定会合は、長期金利イールドカーブのスティープ化についてテーパリング(量的緩和の縮小)ではないかという批判はあるものの、現在の現実的かつ伝統的な金融政策を前提にするならば、現時点ではほぼ満額回答、英語で言うならGoodというようりはむしろExcellentな内容でした(これ以上の緩和となると、金利国債オペレーションという間接的な経済政策を超えて、ヘリコプターマネーに代表される直接的なものとなり、日銀だけの判断で決めることは難しく、政治の領域に踏み込まなければ実現が難しいものとなります。)。株価は大幅上昇し、日中の日経平均は、300円以上上昇して終了しました。

しかしながら、この勢いがもう少し続くかに思われた夜間取引では、攻守が逆転、為替が高値から約2円ほども大幅に円高に傾いたこともあって、日経先物は、日中取引のプラスを帳消しにするような200円以上の大幅下落となりました。円高で、日銀金融政策決定会合の良好なモメンタムが打ち消されてしまった格好です。為替の円高は現時点も続いています。そんな中、今回の緊急会合のニュースが飛び込んできました。

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臨時会合ですので、具体的な為替政策や介入を示唆することは難しいでしょう。個人的にはサプライズを期待したいところです。実は今年の6月27日、29日にもイギリスのEU離脱から急激に円高が進んだ際に緊急会合が行われています。http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF27H0O_X20C16A6MM0000/

 この時も、結局政府、財務省、日銀の3者が一体となって、危機に取り組んでいくことを確認というアナウンスでもって終了しています。今回もアナウンスで終われば、オオカミ少年の例を出すまでもなく、効果は前回に比べ薄くなるでしょう。

私自身は、今回の円高は財務省、財務官の円高対応への準備不足が大きな原因と思います。このブログでも指摘している通り、土日以外の祝日、日銀金融政策決定会合の直後はヘッジファンドが仕掛け的な円高誘導を毎回毎回繰り返しています。円高に進んだ後ではなく、その兆候が見えた段階で徹底的に叩くことを財務省、浅川雅嗣財務官に求めたいと思います。懲罰的な円安誘導もヘッジファンド退治を目的とすれば、国際的な理解もある程度の理解を得られるのではないでしょうか。

為替政策の責任は財務省にあります。今回、日銀のアナウンスが素晴らしくても円高が進んだ責任は完全に財務省と浅川雅嗣財務官です。政府、日銀、財務省が一体となってなど政策の責任主体が明らかでなく、マーケットに覚悟が伝わりません。財務省が責任をもって取り組むことをマーケットに明確に伝えるべきです。それができないのなら、安倍首相には財務省の専権事項である外債購入といった為替政策取り上げ、国際金融政策からの撤退を促していただきたいと思います。

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