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アメリカが利上げしても、円高が進む可能性。10月7日アメリカ雇用統計の結果

中央銀行の利上げは、教科書通りに考えれば自国通貨の価値を高めるので、自国の通貨高をが進んでいくと考えるのが常識です。しかしながら、昨日のNY市場を眺めながら、FRBの利上げによって、本当に円安が進むのかという点について少し疑いを持っておいた方がよいと思いました。10月7日(金)のアメリカ雇用統計は、概ね市場予想に沿うものであり、あの結果ならFRBの利上げが年内に行われるだろうという見方が市場関係者の間で強化されるはずです。

一応昨日10月7日のアメリカ雇用統計の結果をまとめます。

  • 非農業部門雇用者数(結果:15.6万人増、予想:17.2万人増)
  • 失業率(結果:5.0%、予想:4.9%)
  • 前回9月の非農業部門部門雇用者数の修正(前回:15.1万人→修正:16.7万人)

FF金利の利上げが確実な情勢へ

前回の雇用統計の修正と合わせてみると可もなく不可もない内容で、NYダウの微妙な動きもこの結果を受けてのものだと思います。12月のFOMCの利上げ(0.5%→0.75%)が市場のコンセンサスとなったことを示すような動きでした。

アメリカの政策金利は2015年12月に0.25%から0.5%に引き上げられて以降、行われていません。しかしながら、様々な経済指標はアメリカ経済の底堅さを継続して示してきており、イエレン議長をはじめFRBはできるだけ早期の利上げを行いたい考えを持っています。現在の0.5%の金利水準は非常に低い水準であり、利上げを行うことによってFRBが金融政策を行えるだけの金利水準までもっていきたい考えがあります。そうしないと、景気後退が訪れた際に、現在の日銀のようにマイナス金利というちょっと面倒な政策を行わなければならないからです。12月13~14日のFOMCFF金利は0.25%をプラスした0.75%への利上げが決定されると思います。

利上げ見込みが強化されても、円高が進む

しかしながら、為替市場では利上げの市場コンセンサスが強化されたにもかかわらず、教科書通りのNYダウの動きとは異なり、為替市場では円高ドル安が進み、雇用統計前から1円程も円高が進みました。日経平均先物も100円程安く引ける展開となりました。アメリカが利上げをするのに、為替は円高に進む・・・・。

アメリカ雇用統計の結果をマーケットではもっと楽観的に見ていたのかもしれません。予想よりは確かに悪い。為替市場の円安への動きはここのところ急速に進んでいました。でもやはり、ちょっと解せないのです。不思議な感じがしていました。そして、私が出した結論はアメリカは利上げもやるし、自国通貨安も誘導するという結論でした。利上げしつつ、自国通貨安も誘導すれば、国内にマネーがどんどん流入し経済が発展します。手段を明確に説明できないのですが、利上げかつ自国通貨安という難しい連立方程式を可能にするための政策をアメリカは今後打ち出していく気がします。国際通貨の立場を利用して、利上げしつつ外国債券などをドル建てで買うとか・・・・。

市場が閉まっていても財務官はきちんと円高対応をせよ

さて、アメリカが利上げしても円高が進んだことについて、日本は手をこまねいて見ているわけにはいきません。今日からまた3連休で月曜は海外市場は開いていますが、日本のマーケットは休みです。為替市場でヘッジファンドなどは、必ず日本市場のしまっている間に投機的な円高を仕掛けてくるでしょう。円高になってから対応するのでは遅すぎます。円高になる前から今度こそ、浅川雅嗣財務官には対応をしていただきたいと思います。たまには日本市場が閉まっている間に円高ではなく、円安が急激に進むというようなニュースを聞きたいものです。同じことが今回も繰り返されるなら、このブログでは財務官無能論ならず、財務官退任の声を上げていく予定です。

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