
政権獲得の展望のない政党こそ腐敗する
時の政権に向ける言葉で、よく「権力は腐敗する」というアクトン卿の言葉を耳にすることがありますが、私の思うところは、「政権獲得の展望のない政党こそ腐敗する」というものです。若き理想は後退し、同じ現実でもあまりよろしくない現実に引き込まれ、人間が駄目になっていきます。
二重国籍疑惑のある蓮舫議員が民主党党首に当選した直後、党大会に参加しなければならないはずの民主党議員たちが、それを欠席し、大挙して大阪の民放番組(そこまで言って委員会NP)に出演して管を巻いている姿は、サラリーマン社会における中年窓際社員の遠吠えと酷似していました。会社を辞めて新たな事業を起こす勇気や覚悟もなく、給料惜しさからかダラダラと会社に残り、日がな一日新聞を読んだりして過ごす窓際社員は、存在するだけで会社の活力をそぎ、新規採用の足かせとなって社会にも悪影響を及ぼします。何もしないで不相応な給料をもらうということは、社会にとっても害であるし、自身にとっても不幸せなのです。
やはり、活躍の場が与えられていない、にもかかわらず不相応な給料をもらい、暇を持て余していた議員は腐敗していました。
民進党の青年局長についていた初鹿明博氏は、ラブホテルに舞台女優を引っ張りこもうとし拒絶されたそうです。初鹿議員にはホームページで見る限り、妻と3人のお子さんがいらっしゃいます。
「みんな奥さん以外に、はけ口を求めていると思うよ」
週刊新潮の取材記者に言い放ったとされる言葉は、まさにゲスの一言。2016年の流行語大賞にノミネートができるインパクトがありました。自民党の宮崎議員は不倫問題で国会議員を辞職しましたが、初鹿議員は今後、自身でどのような判断を下されるのでしょうか。
自民党の政権交代より、民進党に代わるまともな野党を国民が望んでいる
それはさておき、現在、多くの国民は自民党以外に選択できる政党がないことについて非常に憂慮しています。今の自民党政権に対して政権交代をさせるほどの不満はなくとも、民進党という野党を交代させたい欲求は日に日に高まっています。時事通信社のここ3か月の政党支持率調査を見てみましょう。
民進党は10月5.8%、11月5.9%と横ばいにこのまま進むと思いきや、12月に入って4.4%と支持率を大きく落とし、支持率第三位の公明党(3.6%)との差が1%以内にまで縮まっています。それに対し自民党は、10月27.1%、11月25.8%、12月26.3%と横ばいに推移しています。蓮舫議員の二重国籍疑惑が大きく支持率に現れたのかもしれませんが、野党第一党の地位も危うくなっている状況なのです。自民党やその他の野党へ支持が回ったわけでもなく、民主党の支持率が下落したことから、国民は自民党の政権交代ではなく、野党民進党の交代を望んでいることがグラフからもわかります。
共産党でもない、公明党でもない、新しい野党の誕生を国民は期待しています。ただ、その新しい野党のメンバーに元民進党議員は必要ありません。