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PCデポ株(7618)大暴落。情弱の団塊の世代も、もう70歳代、PCサポートについて考える。

消費者からの一つのTwitter発信によって、東証一部企業が存亡の危機に立たされています。PCデポピーシーデポコーポレーション東証一部 7618)の株が大暴落しています。8月10日に1,600円付近にあった株価は、売りに売られ、今日の市場でも前日比198円安(-15.68%安)の1,038円で引けました。PTSの市場では、引け値より若干上昇し、多少落ち着きを取り戻していますが、油断は禁物です。サポート事業の会社収益に占める割合がどのくらいあるかがわからないため、市場の疑心暗鬼を呼んでいます。謝罪会見もいいですが、早い段階で、サポート事業の会社収益に占める割合という数字を具体的に示させるのかが、市場を落ち着かせるポイントだと思います。ただ、この会社については、PCサポート事業が収益の根幹のような気もしています。

まず、今回の騒動について説明する前に、そのツイッターをお知らせいたします。

twitter.com

8月16日に、このTwitterが投稿され、同日にはPCデポはホームページ上ににコメントを発表しました。高齢者男性と家族には、「ご理解・ご納得いただけるように働きかけをしてまいる所存です」と説明、消費者に対しては高齢者やPCサポートについての改善策を検討すると報告しました。

8月17日には、その対応策がホームページ上で出されました。要はサービスにそぐわない契約の場合、75歳以上の高齢者については今回問題となった「プレミアムサービス」の解除を無償で行うという内容です。

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1396227

量販店、販売店が収益に期待を寄せるPCサポートのビジネスモデルが音を立てて崩壊しそうな気配すら漂っています。消費者庁やマスコミの恰好のターゲットにならなければいいのですが・・・。

個人的な話では、1か月ほど前、自宅のノートパソコンが壊れてしまい、買い替えのため中古のノートPC を物色しに東京都府中市PCデポ(最寄り駅は京王線東府中駅)に行く機会がありました。量販店のようなイメージをもって入ったのですが、入ってみて、目には統一感のある白と緑の内装が広がり、販売レジの場所は限られ、スペースの多くは広いテーブルのあるカウンターで占められていました。何かお茶でも出てきそうな雰囲気で、コンシェルジュがいて、特別なサービスを提供しているような感じでした。主力は家電製品ではなく、まさにサポートを売りにしていたのです。

また、お盆で、地方の実家に帰省した際、70歳になる父親がパソコン教室に通おうかなという話も聞いていて(まあ、そうは言うものの全く行かない父親ですが、少し本気度を感じました。)、今回の騒動について非常に興味を持ちました。

考えてみますと、人口のボリュームのある団塊の世代は、基本的にPCについては情弱です。また、情弱に加え、年齢も70歳を超えてきて、個人差はあるものの複雑なPCサポートの料金体系を理解するのが難しくなっているのは確かです。そこに、そろそろスマートフォンだのPCに対応しなければいけないと考えている年配層が増えているとすると、売り上げを立てないといけない営業マンが高額サポートにはめ込んでいくというのは、「さもありなん」という感じがいたします。

一方で、PCサポートも商売として行っているのですから、自分で何でもやってしまう情報強者から見たときには詐欺的に見える料金設定も、人を雇い、理解するのに時間がかかる高齢者に人をはりつけ、時間をかけてサービスすることを考慮すると妥当な価格なのかもしれません。デフレが長かったせいか、私たちは人を雇い、時間をかけて提供しているサービスを少し安く見積もりすぎている傾向があります。彼らはPCメーカーと異なって、製品からの直接利益は少ないのです。

実際のところ、PCデポ以外にも同じようなサポートビジネスを行っている家電量販店や修理業者、パソコン教室もあり、彼らと比べてPCデポが著しく料金が高く設定されているようには思われません。商売の観点からの価格設定をするとこのくらいかかるのです。

この問題は結構難しい問題ですよ。勧善懲悪のように政府が動くと、PCサポート事業自体が消滅し、この手のサービスが日本社会で提供できなくなる可能もあります。そうした際には、、ヤマダ電機など同様なサービスを行う会社の株価も暴落します。

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